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vol.62
「世界の労働者」
"Worker"

世界には色々な職業があります。労働する理由は様々です。食べる為、家族の為、自分自身の誇りの為。そして、労働する人々の姿は美しくもあります。カザフスタン・米国・モンゴルの3人の姿を通して労働の大切さをあらためて考えます。

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「世界のタクシー」"Taxi"

知花くららからひと言コメント

知花くららからひと言コメント

中学生の頃、すごくやんちゃな男の子、同級生がいました。
いつもケンカしてはアザだらけにして帰ってきてたんですが、
その彼に中学を卒業して、高校生になった時に、ばったり道で会ったんですね。
そしたら彼は、とび職人の格好をしていたんです。
「仕事始めたんだね」と話をしたら、
彼が「そうなんだ、俺あの橋造ったんだよ」と、すごく生き生きした表情で私に語ってくれて、
その時の彼の笑顔を見ていると、私まで温かい気持ちになったのを覚えています。

vol.62 「世界の労働者」 "Worker"

カザフスタン・アスタナ

 

アメリカ合衆国・ニューヨーク

 

モンゴル・オブス県イランゴム

セリクバイ・ファンガン(20歳)

グレンディ・ヒメネス(33歳)

ダミダンスレン・チメドツェレブ(ムンフー:43歳)

地上100メートルを超える、カザフスタン最大級の総合娯楽施設「ハンシャトル」の建築現場に勤める。登山家のような装備で「アルピニスト」と呼ばれる。

7年前に離婚し二児の母でもある、ニューヨークでも珍しい女性大工。4年前、より高い収入を求めて、事務の仕事から転職した。

もともと遊牧民の一家で、妻と5人の娘と暮らす。ロシア国境近くのモンゴル最大の岩塩鉱山で働き25年、今では鉱山の管理人も任されている。

 

 

建築作業のほとんどを国外の人材に頼っている。
その中で、セリクバイはキャリア4ヶ月ながら、実力を買われ班長を務めている。

この日の作業は壁財の取り付け。
グレンディの表情は、女性にはつらい汗と埃にまみれの仕事だが輝いている。

数100年前から採掘が続く鉱山で、岩塩を掘り出して、岩塩皿に加工するのがムンフーの仕事。
「娘たちを全員、大学に行かせたい」という。

作業員たちの足場となるネットを取り付ける。
班長のセリクバイは大きな声で指示出し、仮止めのネットを確実に固定、地上100メートルに挑む。

組合の規定で、作業の終了時間は午後2時半。
しかし現場監督と大工たちの間に行き違いがあり、1フロア分の作業が残っていた。

ムンフーが鉱山に行っている間、娘たちが家畜の世話や家事をやっている。
この日長女が、大学の寮に入るため、家を離れる。

午後から、セリクバイは高所に上がる。
「子供ができたら『これ俺が作ったんだぜ』と自慢する」「誇りに思える仕事」と言う。

仕事を終え、母親に戻るグレンディ。
「体力には自信あるの」「家族のためなら、何でもできる「普通のどこにでもいるママなの」と言う。

ムンフーはノコギリや手斧を使って岩塩皿を作る。
20個を作り終えて、一日の作業が終わる。
この日、長女とともに、親戚の家に泊まった。