![]()
ベリーズ編
成富洋ディレクター
水中演出
当番組『vol.91 「世界の海」』の取材で、ベリーズを訪れました。
国の中心都市ベリーズ・シティ(ちなみに首都はベルモパンという別の街)から、リゾート地プラセンシアまでは、定員12人程度の小型旅客機で移動。カリブ海に面したこの国は、マリンスポーツのメッカで、ダイビング客が多く訪れます。しかし移動中、飛行機の窓越しに目に入ってきたのは、ベリーズの大地。ジャングルや湿地が広がり、国土のほとんどはこうした手つかずの原野です。
“ベリーズ”という国名の響きからは、どこか爽やかな印象を受けますが、実は、マヤ語の「泥水」や「沼地」を意味する言葉からきているんだそうです。
主人公として取り上げたのは、プラセンシアに住むダイビングインストラクターのジェロン・ウィリアムさん。彼の仕事ぶりを紹介するのに、ダイビングシーンは欠かせません。しかし、水中撮影は特殊技術と専用の機材を必要とします。そこで限られた取材費用をやりくりし、現地の水中カメラマン、及びハイビジョンの水中機材を手配し、水中撮影を成功させました。
水中撮影を引き受けてくれたのは、ベリーズ人のショーン・ピットマンさん。普段はダイビング客の記念撮影や、ベリーズの海の生き物紹介などで毎日のように水中撮影を繰り返しています。この道15年以上のベテランです。
現地コーディネーターもダイバーで、ディレクターの私もまだ経験は浅いですがダイバーなので、”水中演出”のために一緒に潜ります。水中撮影は、流れやうねりがある中でも安定して撮影することが第一に重要ですが、グローバル・ビジョンはヒューマンドキュメンタリーなので、ただ美しい水中映像だけでは成立しません。主人公や他のダイバーが、何を見て、どう思って、どう行動するか、を映像で見て分かるように撮影しなければならないのです。
そこで私は、よくダイビングインストラクターが使用する、書いた文字が磁気で浮かび上がる水中ノートを持って、「アップで!」「引いて!」「前から!」「後ろから!」と英語で書いてショーンさんに指示を送ります。それに従い前後左右に急いで移動する彼(ときどき伝わらないときも・・・)。私とコーディネーターも、写り込まないように全速力で泳いでカメラ後方に移動。この繰り返しを行いながら、無事にベリーズの水中撮影を終えることができました。
![]()





