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グアテマラ編
成富洋ディレクター

アカテナンゴ火山(3,976m)
vol.86 「世界の山」 より

グアテマラ山岳ガイドの第一人者ロベルトさん

カメラ以外の荷物を全部持ってくれたポーター

アカテナンゴ火山(3,976m)山頂

ロベルトさんからプレゼント
登山を通して人と分かり合えるのが魅力。
当番組vol.86「世界の山」の取材で、グアテマラのアカテナンゴ火山(3,976m)に登ってきました。
主人公は、グアテマラ山岳ガイドの第一人者、ロベルト・デ・レオンさん。グアテマラは火山大国で、3,000メートルを超える山がたくさんあります。どの山に登るのが最適か、日本にいる準備段階からロベルトさん&現地コーディネーターと、頻繁に連絡を取り合いました。
いくつかの候補の中から、登山の難易度、都市部からの距離、治安面などを考慮して、最終的に決まったのが、グアテマラで3番目に高いこのアカテナンゴ火山。中南米の山々をガイドするロベルトさんにとって、日頃のエクササイズも兼ねて170回以上も登ったことがある、最も思い入れがある山です。
しかし、治安が決して良いとは言えないグアテマラ。いくら他の山に比べてこの山が安全とは言っても、過去に登山客が銃装備した強盗に襲われた例があるそうです。一時は、観光警察の同行も検討しましたが、最終的には、登山口で山小屋を営む家の息子さんにポーター(荷物運び)として同行してもらうことにしました。一行の中に知っている顔があれば、その土地の強盗も襲いにくいだろうというロベルトさんの案です。
朝7時、標高約2,200メートルの登山口を出発。ポーターの彼がいたおかげで事なきを得たのかどうかは定かではありませんが、私にとっては、カメラ以外の荷物を全部持ってくれる人がいたのは非常に助かりました! 預けたリュックには、水2リットル、食料、カメラのバッテリーや三脚などの機材類等が入っており、かなりの重さでしたが、彼は軽々と運んでいました。
しかし、現地コーディネーターも含めて総勢9人の一行の中で、一番ヘトヘトになっていたのが、一番身軽なこの私でした…。それまで日本での登山経験は1,800mほどの山が最高で、ここまでの高さは初めて。さらに、ただの登山ならまだしも、通常カメラをまわすときは、ブレないよう息を細めて(もしくは止めて)撮影するので、登るのに倍の労力がかかるのです。
頂上に近づいた最後の難関の急斜面では、高所のせいか、足を一歩進めては息切れして休憩、の繰り返し・・・。座り込んでは、色々なことが脳裏をかすめました。
「登頂できたとしても、無事に下山できるだろうか・・・」
「グアテマラでの残りの撮影を、予定通り終えられるだろうか・・・」
何としても生きて日本に帰らなければいけない!(ちょっとオーバーですが・・・)最後の力をふりしぼって、アカテナンゴ火山の頂に立ち、その日の夕方、無事に麓まで帰り着きました!
登山を終えて山小屋での食事中、ロベルトさんの一番の関心は、私のアカテナンゴ登山の感想。やはり自分が愛する山に対しての登山者のファーストインプレッションは、とても気になるようです。しかし、「また登りたいと思うか?」の問いには、正直たじろいでしまいましたが(笑)。
そして後日、グアテマラを発つ私にロベルトさんからプレゼントが。ロベルトさん手作りのキーホルダーと、”グアテマラの思い出”の文字が書かれたタペストリー。「登山を通して人と分かり合えるのが魅力」と語っていたロベルトさんの、きっと私に対する気持ちの表れなのだと思います。今でも、キーホルダーは自宅の鍵につけ、タペストリーは玄関に飾っています。
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